日本航空機製造 YS-11

Title YS-11
Author gtadavid
Website -
dff size2,564KB
Base nevada
DOWNLOADys-11.zip
Remarks smoke effect

初飛行 : 1962年8月30日年
運用開始 : 1965年3月30日

第二次世界大戦後に初めて日本のメーカーが開発した航空機として有名
正式な読み方は「ワイエスいちいち」だが、一般には「ワイエスじゅういち」等と呼ばれることが多い

機体の設計者たちは戦前に軍用機造りに携わっていたが
旅客機の設計をしたことが無いどころか乗ったことも無い者がほとんどであった
そのため設計は軍用機の影響が強く、信頼性と耐久性に優れる反面、騒音と振動が大きく居住性も悪く
快適性・安全性・経済性が重視される民間機としては好ましくなく
さらに、過大重量のためパワー不足で、一部を除きオートパイロット装置もなく操縦者に対する負担が大きかったため
運用開始した航空会社側からは、非常に扱いにくいという厳しい評価を受けていた

序々に改良され、最終的には多数の国や、自衛隊海上保安庁にも使用されていた
しかし、販売面は大戦後の日本で初めて作った機体のため、有力航空会社で相手にされなかった事や
日航製造の最大株主が日本政府であったため、天下りの社員が増加し公務員気質がはびこり始め
次第に経営状態が悪くなり、1982年に民間へ業務を移管し解散した

生産自体は1971年に国会決議で禁止された物の、運行はされ続けていたものの
定期運航に処する航空機体への空中衝突防止装置の装備を義務づけた航空法改正により
改修経費の関係で2006年9月30日のラストフライトをもって日本国内の民間定期路線より引退した
日本国内では1965年から2006年まで実に41年運行していた(海外および自衛隊等ではいまだに現役)


性能諸元
 乗員 : 2名
 定員 : 56-64名
 全長 : 26.3m
 全幅 : 32.0m
 全高 : 8.98m
 翼面積 : 94.83m²
 空虚重量 : 14,600kg(A-100型) / 15,400kg(A-500型)
  通常離陸重量 : -kg
  最大離陸重量 : 23,500kg(A-100型) / 24,500kg(A-200型) / 25,000kg(A-500型)
 燃料容量:-kg(-L)
 発動機 : Rolls-Royce Dart Mk.542-10K turboprop×2基
        Dry 2,250kN (3,030shp) each
 推力重量比 : -

 最大巡航速度 : 470-480km/h
 航続距離 : 2,200km
  フェリー飛行時 : -km
 離陸滑走距離 : -m
 着陸滑走距離 : -m
 実用上昇限度 : 22,900ft

民間型
YS-11-100 初期生産型。2003(量産1号機)から2048番までの機体。48機製造
2010からは乗降口をスライドドアに変更
2040から翼の防氷装置をヒーターからラバーブーツ方式に変更した
YS-11A 1967年製造の2050以降の機体。輸出を見込んで大幅に改良を施されている
エンジン出力を10%向上させ、ペイロードを1トン増やした
主脚ドアの内面を平滑にして脚下げ時の速度を289km/hから389km/hへ向上
座席の座面クッションを着水時の浮き具として使用できる物にし
座席間隔を860mmから790mmに改め64席に増やした

2070からは内装をレザー張りからプラスチックに改め、カーテンもシャッター式ブラインドにした
オプションとして補助動力装置(APU)を搭載可能で
空調・発電・油圧装置・エンジン始動を地上設備無しで作動可能になる。
2075からは乗降口高さを欧米人に合わせて1.6mから1.75mに拡大
2078からはエンジンをダートMk542-10Jに換装
2092からはエンジンを耐久性を向上したダートMk542-10Kに変更した
YS-11A-200 YS-11Aの旅客型。後にそのほとんどが500型に改修後、さらに貨物型に改造された(95機製造)
YS-11A-300 YS-11Aの旅客・貨物混載型。
前方が貨物室、後方が客室で隔壁の移動により座席数を変更可能(16機製造)
YS-11A-400 YS-11Aの貨物専用型。
航空自衛隊に7機と海上自衛隊に1機が納入されたが民間からの受注は無かった
胴体後部左にスライド式カーゴドアを設置、自衛隊では小型物資投下ドアも設置
YS-11A-500 YS-11A-200のエンジンを542-10Kに換装し、ペイロードを500kg増加した機体。
最大離陸重量も増加したため、運用能力が向上した。YS-11A-200のうち54機が改修された。
このシリーズには後にオートパイロットやTCADなどの追加装備を施したものも存在している
YS-11A-500R YS-11A-200の改修型。エンジンをMk543に換装したため
高気温・高地運用時の片発上昇性能が向上し、離陸重量制限も緩和された
開発段階ではYS-11Rであり、1972年7月に型式証明を取得した
YS-11A-600 YS-11A-300のエンジンを542-10Kに換装し、ペイロードを500kg増加
このタイプも-300同様、搭乗の際は後ろ側から乗り込む形となり
全日空のラストフライト機にはこのタイプが使用された
YS-11A-CARGOYS-11Aの第3次カスタマーが運航している、YS-11の最終形態と言える機体
その名の通り全室貨物機であり、200/300/500/600のうち
最後まで残った機体の中から30機が改修された

計画機
赤字が問題になっていた日航製だったが、通産省の主導で1967年頃より、YS-11の後継機種の構想を練っていた
1970年には二つの派生型まで用意していた。
しかし翌年末の1971年に政府決定によりYS-11が生産中止となったため、計画も放棄された
YS-11Jリージョナルジェット型。全長29.5m、全幅32m、全高8.5m
主翼の上にロールス・ロイス/スネクマ(SNECMA)M45Hターボファンエンジンを搭載
後退尾翼に改造し、最高高度25,000千ft 航続距離2,100km、巡航速度650km/hを目指した
YS-11S短距離離着陸型。全長28.8m、全幅29m、全高7.3m
エンジンを4基搭載、尾翼を大幅に改造し、航続距離900kmで600m級の滑走路で離着陸が可能とされた

1970年にアメリカン航空が、短距離の都市近郊路線へのSTOL機導入のため
1974年に国際競争入札すると発表したことから計画した。
入札内容は47席以上のコミューター機、開発費のかからないもの、20機から300機を購入するとしていた
YS-33 1967年に通産省がYS-11の後継機種として研究を開始していたが様々な原因で中止された

航空自衛隊機
YS-11P YS-11-100の航空自衛隊の人員輸送機。Pは旅客を意味する英語の Passengerの頭文字
客室は軽貨物輸送パレットか患者輸送寝台に転換可能である
4機採用しそのうち2機を要人輸送機にしていた、変遷を経て現在は3機が運行中
YS-11PC航空自衛隊の人員・貨物輸送機。PCは Passenger Cargoの略
P型に続いて採用した機体で、貨客混載のYS-11-300をベースとした。後にP型に統合
YS-11C YS-11A-400を航空自衛隊が輸送機として採用したもの。Cは貨物機を意味するCargoの略
胴体後部左側に横3.05m・縦1.83mの、カーゴドアを設置した全貨物機で床が強化された
室内は客席にも転換可能で7機を採用したが、C-130H導入によって余剰となり、全て他用途に改造された
YS-11E YS-11Cから改造された航空自衛隊の電子戦訓練機。EはECMの略
日本の領空を監視するレーダー網及び、その他レーダーによる防空部隊の機能を確認する為
妨害電波をかけ、その対応を訓練するための機体
胴体上面に大小のレドーム、胴体下面に2個の大型レドーム、胴体後部両側に冷却装置を設置している
2機が改造された後、YS-11EAとなった
YS-11ELYS-11Cを改造した航空自衛隊の電子情報収集任務に使用される機体。ELはELINTの略。
中高度で長時間飛行を行い、周辺国から発せられる電波や信号などの電子情報を収集、分析する
2機改造されたが、後にYS-11EBに改造された。
YS-11EAYS-11Eを「スーパーYS」化改造した電子戦訓練機。
E型で上下7箇所あったレドームを廃し、ブレードアンテナのみとなった。
また冷却機材収容部は右側のみに、機内のECM機材も能力向上型に改修(2機製造)
YS-11EBYS-11Cを「スーパーYS」化改造した電子測定機。
機体上下に二つずつのドームを付けているのが外見上の特徴
YS-11FC航空自衛隊の飛行試験機。FCは飛行点検機を意味する Flight Checkerの略。
胴体にはVHF及びTACANアンテナを増設し、機内に航空通信設備
航空交通管制施設を検査する自動点検装置、計器着陸装置
通信装置、グラフィックレコーダー、機上録音機
信号観測用オシロスコープなどなどの無線機材が詰め込まれ
補助電力装置を搭載して電源としている。新造1機、YS-11Pの改造2機の計3機
YS-11NTYS-11Cを改造した航空自衛隊の航法訓練機。NTは航法訓練機を意味する Navigation Trainerの略
自衛隊の航法士を育成する機体で、航法/通信アンテナや六分儀が設置されている。1機
スーパーYS航空自衛隊の注文により開発した機体
エンジンをGEのT64-IHI-10Eを-10Jに換装、プロペラも交換した
上昇限界高度は9,000mに向上し、航続距離も延長された


「Grand Theft Auto」は「Rockstar Games」様の登録商標です

inserted by FC2 system