初飛行 : 1967年6月10日(23-11)
運用開始 : 1973年
ミコヤン・グレヴィチ設計局が開発した戦闘機で
1970年代からMiG-21の後継機として運用が開始された第三世代戦闘機である
F-111、F-14、Su-24などと同じく、可変翼の第1世代にあたる航空機である物の
F-14と違い、可変翼は手動で16度、45度、72度のいずれかにしており
戦闘時は主翼を45度の位置に固定させるようになっていた
しかし、後期型では改善され戦闘時の後退角度はMiG-23MLDでは33度に変更され
後退角度制御こそ手動のままな物の、前縁フラップは自動制御になり格闘性能を向上させている
MiG-23は本来、前線の制空権を確保するための戦闘機であるため
空中戦のみならずある程度の対地攻撃能力も持つよう設計されていた
MiG-23ML等後期型では種別は多用途戦闘機に変更されている
性能諸元(MiG-23ML)
乗員 : 1名
全長 : 16.71m
全幅 :
後退角16 : 13.97m
後退角72 : 7.78m
全高 : 4.82m
翼面積 :
後退角16 : 37.27m²
後退角72 : 34.16m²
空虚重量 : 10,550kg
通常離陸重量 : 15,600kg
最大離陸重量 : 20,100kg
燃料容量:3,319kg (4,300L)
発動機 : Khatchaturov R-35-300 afterburning turbojet×1基
Dry 83.8kN (18,850lbf) / A/B 127.5kN (28,660lbf) each
推力重量比 : 0.88
最大速度 : マッハ 2.35
航続距離
増槽なし : 1,950km
増槽3基 : 2,820km
フェリー飛行時 : -km
離陸滑走距離 : 450m
着陸滑走距離 : -m
実用上昇限度 : 60,695ft
最大G : 8.5
武装
固定武装 : GSh-23L 23mm 連装機関砲ガトリング砲×1 200発
最大兵装搭載量 : 3,000kg
ハードポイント数 : -
空対空ミサイル
短距離 : R-3S(AA-2), R-60(AA-8), R-73(AA-11)
中距離 : R-23(AA-7), R-24R(AA-7), R-27(AA-10), R-77(AA-12)
空対地ミサイル : Kh-23(AS-7), Kh-29(AS-14)
自由落下爆弾 : FAB-10, FAB-500
ロケット弾 : S-5, S-8, S-24 |
試作型
23-01 | STOL試作戦闘機。1967年4月3日に初飛行 数回実験を行うが不都合の多さと、将来の発展性も失望された為に開発中止となった |
23-11 | 可変翼試作戦闘機。機体性能の試験機として用いられ、エンジンは23-01と同じR-27-300を使用している 1967年6月10日に初飛行。上記の23-01が開発中止になったため本機が採用された |
23-31 | MiG-21を改造したVTOL研究機 |
初期型
MiG-23S | 前線戦闘機として開発された初期量産型 MiG-21と同じレーダーを搭載し、エンジンはR-27が搭載を搭載していた そのためMiG-23の主兵装となるはずであった、中距離ミサイルが使用できなかった 1969年から1970年にかけて少数が生産されて主に練習機として使用された |
MiG-23UB | MiG-23Sを元に開発された複座の戦闘訓練戦闘機型 レーダーは装備しないものの、限定的な戦闘能力は有していた エンジンがR-29B-300となり主翼も張り出しのあるものに変更された 1970年から1978年まで生産されていた |
中期型
MiG-23M | ソ連国内向け型。エンジンがR-29B-300となり、アビオニクスも改修された 主翼も張り出しのあるものに変更された |
MiG-23M(E) | 輸出型。ワルシャワ条約機構外への輸出用で、機体能力は大幅にダウングレードされている 主としてアラブ諸国で運用された |
MiG-23MS | 輸出型。ワルシャワ条約機構外への輸出用で、機体能力は大幅にダウングレードされている |
MiG-23MF | ワルシャワ条約機構向け輸出型。MiG-23Mとほぼ同規格の機体 輸出は1977年より開始され、のちワルシャワ条約機構外へも輸出された |
後期型
MiG-23A | 前線戦闘機として開発された試作型 |
MiG-23K | 艦上戦闘機型。MiG-29KおよびSu-27Kと競合したが、試作は中止された |
MiG-23P | ソ連防空軍型。低空目標の迎撃用に用いられた迎撃戦闘機。1977年より生産された |
MiG-23MLA | MiG-23Pのソ連空軍型。1978年から1983年まで生産された |
MiG-23MLD | MiG-23Pの輸出型。イスラエルの国籍マークを付けているのはイスラエルが捕獲したシリア空軍機である |
MiG-23ML | アビオニクスの改修。新しいR-24Rミサイルの搭載 また、敵味方識別装置SPO-2Mを装備し、エンジンも高出力のR-35-300が搭載され 軽量化された機体構造と相俟って格闘性能が飛躍的に向上したとされる。1974年より生産された |
MiG-23UM | 複座の戦闘訓練戦闘機で、MiG-23ML仕様としたもの |
MiG-23MLD | アビオニクス改修型。1984年から生産が開始された |
MiG-23MLG | MiG-23MLDの発展型。MiG-29の実用化に伴い計画中止 |
MiG-23MLS | MiG-23MLDの発展型。MiG-23MLGの輸出型として計画された |
MiG-23MLDG | MiG-23MLDの発展型。計画中止 |
近代化改修型
MiG-23-98 | 多用途戦闘機型の近代化改修型。各種新型ミサイルの運用が可能 1998年に提示され、アンゴラのMiG-23がこの規格に改修されている |
MiG-23B-98 | MiG-23BNの近代化改修型。1998年に提示された |
戦闘爆撃機型
MiG-27ML | 戦闘爆撃機として開発された |
MiG-23B | MiG-23Sを元に開発された初期型。エンジンはSu-17Mと同じAL-21F-3が搭載された 1971年に初飛行し、1972年から1973年にかけて24機が生産された |
MiG-23BM | ソ連国内向け型。MiG-23Mをもとに開発され、エンジンも同じR-29B-300に変更された 1972年に初飛行し、MiG-27として制式採用された |
MiG-23BN | 輸出型 |
MiG-27 | ソ連国内向け型 |
MiG-23R | 前線偵察機型。Su-17シリーズが偵察機として運用されたため不要となり、計画のみに終わった |
MiG-23BK | ソ連国内向け型。1974年に初飛行し、1976年から1982年までの間に197機が製造された 1980年にMiG-27Kと改称された |
MiG-27K | ソ連国内向け型 |
MiG-27R | 前線偵察機型。Su-17シリーズが偵察機として能力を発揮したため不要となり、計画のみに終わった |
MiG-27M | ソ連国内向け型。MiG-27Kを補完する目的で開発されたややグレードの劣る派生型 1976年に初飛行し、1978年から1983年までの間に162機が製造された |
MiG-27D | ソ連国内向け型。MiG-27をMiG-27M仕様に改修したもの |
MiG-27ML | 輸出型。1986年に初飛行した。生産・運用国のインドではMiG-27Mバハドゥールと呼ばれている |
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