初飛行:1975年9月16日
運用開始:1980年
ミコヤン・グレヴィチ設計局が開発した迎撃戦闘機で
MiG-25の大幅な改良型で、高高度・高速の航空機の迎撃に特化したMiG-25に対し
低空進入する巡航ミサイルや攻撃機への対応能力を持った迎撃機として運用され
ソ連にとっては、最初の第4世代戦闘機だった機体
現在でも迎撃機として前進基地に配備されている模様
この機体の特徴は、巨大なエンジンとマッハ3.4が出せるMiG-25から引き継がれた最高速性能
(ただしMiG-25の場合、使用材料のせいで8分程度が限界)
MiG-31になるにあたって、MiG-25の80%を占めていたスチール製の外装も50%まで減らし
反対にチタンは8%から16%、アルミニウムは11%から33%に増やし
MiG-25の泣き所であった機体の耐熱限界温度を向上させている
しかし、超音速での荷重制限は5Gで、世界最大の旋回半径を持つ戦闘機とも呼ばれている
MiG-31は特殊かつ高度な性能を持った迎撃機であるため、ソ連防空軍にのみ配備されていた
ソ連崩壊後、それらのMiG-31はロシア防空軍とカザフスタン防空軍に引き継がれ
現在でも迎撃能力のかなりの部分を担っているとされている
カザフスタンでの運用は長らく情報が公開されていなかったが
2006年には運用機が一般に公開され、2006年現在も運用が継続されている
この他、シリアでもMiG-31Eが導入されているという情報があるが実態は不明
性能諸元
乗員 : 2名
全長 : 21.62m
全幅 : 13.45m
全高 : 6.50m
翼面積 : 61.60m²
空虚重量 : 21,825kg
通常離陸重量 : 41,000kg
最大離陸重量 : 46,750kg
燃料容量:17,330kg (-L)
発動機 : Soloviev D-30F6 afterburning turbofans×2基
Dry 93kN (20,900lbf) / A/B 152kN (34,172lbf) each
推力重量比 : 0.85
最大速度 : マッハ 2.82
航続距離
増槽なし : 720km
増槽2基 : 1,400km
フェリー飛行時 : -km
離陸滑走距離 : 1,200m
着陸滑走距離 : 800m
実用上昇限度 : 67,600ft
最大G : 5
武装
固定武装 : GSh-6-23 23 mm ガトリング砲×1 260発
最大兵装搭載量 : -kg
ハードポイント数 : 8(?)
空対空ミサイル
短距離 : R-60(AA-8), R-33 (AA-9), R-73(AA-11)
中距離 : R-77(AA-12)
長距離 : R-40TD1 (AA-6)
超長距離 : R-37(AA-13)
対レーダーミサイル : Kh-58(AS-11) |
Ye-155MP | MiG-31の原型機。主翼付け根のストレーキや前縁フラップが無い エアブレーキを兼ねる主脚扉の形状も異なる。1975年9月16日に初飛行(2機製造) |
MiG-31 | 初期生産型。1979年に量産開始。この型の情報が西側に漏れたと言われる |
MiG-31DZ | 空中給油用のプローブを機首左に備えたMiG-31 |
MiG-31B | 西側への情報漏洩で各種改良をした型。「ザスロン-A」レーダーの搭載 給油プローブの標準装備化。改良型のR-33Sを搭載出来るなど 全体の戦闘能力は30%も高まった計算になるという機体 |
MiG-31BS | 既存のMiG-31(初期生産型)をMiG-31B相当に改修した型 |
MiG-31D | 対衛星ミサイル搭載のためか、胴体下のハードポイントが1基になった型 主翼付け根はMiG-31Mと同じ形状になっている。1987年に2機が試作された |
MiG-31A | MiG-31Dに準ずる商業用衛星打ち上げ母機型 単体で100kgまで、固体燃料ブースター装備で160kgまでの 小型衛星を低軌道に乗せられる。計画のみ |
MiG-31E | ECM機材の性能を引き下げるなど、輸出用にダウングレードされた型 既存の機体を改造してテストを行った |
MiG-31F | MiG-31Bをベースに対地攻撃能力を付与された型、1995年のパリ航空ショーにて公表 |
MiG-31FE | MiG-31Fの輸出型。中国、イラク、リビア、アルジェリアに提案された |
MiG-31M | 1985年に原型機が初飛行した大幅な能力向上型 D-30F-6Mエンジンの搭載、R-37長距離ミサイルの追加、アビオニクスの強化 グラスコクピット化、キャノピーも枠が減り大型化されている |
MiG-31BM | 1999年に公開デモンストレーションが行われた MiG-31MのアビオニクスをMiG-31Bにフィードバックして改修されたマルチロール型 |
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