初飛行 : 1965年7月15日
運用開始 : 1968年2月23日
ノースアメリカン社が開発したCOIN機
1963年9月に陸海空三軍共通の反乱等鎮圧用軽武装(COIN)機を共同開発する方向で進められることになり
必要な性能として、優れた短距離離着陸(STOL)能力、最大速度265kt以上、固定武装として7.62mm機銃4挺装備、兵装搭載能力1,088kg
空挺隊員6名または貨物910kgを輸送もしくは空中投下が可能な事が求められた
この要求に対して国内メーカー11社から設計案が提出され、1964年8月にノースアメリカン社のNA-300案の採用された
同年10月17日にはYOV-10Aの名称で7機の試作機が発注されている
YOV-10Aは記録的なスピード開発で進められ、1965年7月16日に試作初号機が初飛行した物の
YOV-10Aの飛行試験では速度性能や高速安定性などが要求値を大きく下回ることが判明し
さらに一度落選したコンベア社が、自社開発したモデル48 チャージャーの比較審査をアメリカ海軍に求めたため飛行試験は長期化した
ノースアメリカン社では、要求値を満たすために機体全域におよぶ改修が施された
途中でアメリカ陸軍が計画から降りたため三軍共用化は崩れたものの
アメリカ空軍がまず109機を発注、続いてアメリカ海兵隊が76機を発注し、量産初号機は1967年8月6日に初飛行した
量産機にはOV-10Aの制式名称が与えられている
性能諸元(OV-10D)
乗員 : 2名
全長 : 13.41m
全幅 : 12.19m
全高 : 4.62m
翼面積 : 27.03m²
空虚重量 : 3,127kg
通常離陸重量 : -kg
最大離陸重量 : 6,552kg
燃料容量 :-kg (-L)
発動機 : Garrett T76-G-420/421 turboprop×2基, 1,040hp (775.5kW) each
推力重量比 : -
最大速度 : 463km/h
航続距離 : 927km
フェリー飛行時 : 2,224km
離陸滑走距離 : -m
着陸滑走距離 : -m
実用上昇限度 : 30,000ft
最大G : -
武装
固定武装 : M197 20mm機関砲x1 -発、M60C 7.62mm機関銃×4 -発
Hydra 70 ロケット
Mk 4/Mk 40 Folding-Fin Aerial Rocket
Zuni ロケット
AIM-9 空対空ミサイル
クラスター爆弾
通常爆弾
最大兵装搭載量 : -kg
ハードポイント数 : 7 |
試作機
YOV-10A | 試作型 |
YOV-10D | アメリカ海兵隊が開発した夜間観測機型の試作型 |
派生型
OV-10A | 初期生産型 |
OV-10B | 西ドイツ空軍で使用された標的曳航機型 |
OV-10B(Z) | 西ドイツ空軍が購入した機体の胴体背面に J85-GE-4エンジンをポッド形式で追加しOV-10B(Z)として使用、最大速度が341ktへ向上 |
OV-10C | タイ空軍向けの生産型。基本構成はA型に準じ、エンジンをD型のT76-G-420/421に換装 主翼下パイロンの廃止、後部座席下面にKB-18A ストライクカメラを搭載 |
OV-10D | アメリカ海兵隊が開発した夜間観測機型 |
OV-10D+ | アメリカ海兵隊のOV-10AのうちOV-10D仕様への改修型 |
OV-10E | ベネズエラ空軍向けのA型 |
OV-10F | インドネシア空軍向けの生産型 |
OV-10G | 韓国空軍向けの生産型 |
OV-10M | OV-10Aの4枚羽型 |
OV-10T | 小型戦術輸送機としてノースアメリカンがアメリカ空軍へ提案したモデル。 胴体幅を1.5m程度へ拡大したものが計画されたが計画のみとなる |
OV-10X | LAAR計画へボーイングが提案した、OV-10の近代化改修モデル |
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